スポンサーになることは企業にとってメリットがあるのか。支援するスポーツを選ぶ3つの案

(2013年1月13日に別媒体に掲載をしていたのですが、スポンサーマーケットに転載をいたします)

昨年は多くの大企業が通気の決算を赤字見通しであると発表し、なかでも
パナソニックやシャープなどは数千億規模の赤字予想と大きな衝撃を与えました。
そんな中、パナソニックの男子バスケットボール部と女子のバドミントン部が
休部するとのニュースも流れて、また企業スポーツが縮小していきそうな予感
です。

ちょっとインターネットで検索してみたら2012年に休部廃部した、する
予定と発表した企業スポーツは下記の通り。他にもあるかもしれません。

株式会社栗山米菓 Befcoビービースターズ(バレーボール)
本田技研工業株式会社 ホンダルミノッソ狭山FC(サッカー)
大鵬薬品工業株式会社 ソフトボール部
佐川急便株式会社 佐川滋賀FC(サッカー)
S&B食品株式会社 陸上部
パナソニック株式会社 女子バドミントン部 男子バスケットボール部
どのような理由で休部や廃部をするのかはそれぞれの企業によって事情が
違うのでしょうが、パナソニックは下記のように発表しています。

当社は、業績回復に向けた様々な経営合理化の取り組みを進めており、企業スポーツの在り方についても、多面的に検討してきました。今後は、より一層「多くのファンから支持され、常にトップを目指す」スポーツに集中していきます。
これにより、当社の企業スポーツは、野球部、バレー部(パナソニック パンサーズ)、ラグビー部(パナソニック ワイルドナイツ)の3部体制となります。
http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/2012/10/jn121031-2/jn121031-2.html

多くのファンがいて、優勝争いをするスポーツを支援していく、と言うことに
なるのでしょうか。

ちなみにパナソニックはJリーグのガンバ大阪のメインスポンサーでも知られて
いますが、こちらはJ2に降格となる来期もスポンサーを継続するとの発表が
されています。

<企業スポーツはやめても、宣伝広告はやめられない>

企業スポーツは業績が悪くなると休部や廃部となることが多いですが、一方
宣伝広告は業績が悪くなっても行っています。

パナソニックは山手線の車内ではかなりの量の広告を見ることができます。

ちなみに2011年度のパナソニックの広告費は746億円にも上ります(http://www.advertimes.com/20120928/article87681/)。

つまり企業にとって、特に消費者向けの商品を製造販売している企業に
とっては広告は必要不可欠なものなのです。

スポーツにより色々な人に商品やサービスを訴求する力があれば、その
維持費は広告費としてとらえられて休廃部はしなくてもすんだのかもし
れません。

ただ現実としては、企業スポーツでそこまでの広告効果を出すことは
難しいとは思います。

そもそもの設立した意義としては社員の結束を高める、会社への帰属意識
を強くするなどのどちらかといえば社員の士気向上を目的としていること
が多いです。

<企業がスポーツを支援する3つの案>

しかしこのままでは企業スポーツは衰退し、スポーツ全体の活気もなく
なってしまいます。そこで私は3つの提案をします。

1、若く伸びている企業がスポーツを支援しよう!

例としては株式会社ディ・エヌ・エーがわかりやすいです。

プロ野球の横浜ベイスターズを買収し、先ほど休廃部の一覧に挙げたS&B
の陸上部の受け入れも表明しています。

まだ若い企業は当然のことながら歴史の長い企業に比べたらまだ知名度・
信用度は劣ります。

そういった意味では有力なチームを支援すればマスコミにも報道され知名度
も上がり、スポーツを支援することはイメージ向上にもつながります。

2年前まではDeNAを知らなかった人も、昨年は名前を多く目にしたのでは
ないでしょうか。

2、大企業、歴史のある企業はマイナーなスポーツを支援しよう!

バレーボールやバスケットボールなど多くの企業は誰でも知っているスポーツ
を支援しています。

そのためマスメディアにはちょこちょこ取り上げられますが、多くの企業が
支援をしているため、どうしてもサポートしている企業の存在感が希薄にな
ります。

そこでほとんど注目されていないスポーツに大企業は支援をするといいでしょう。

これはミキハウス(三起商行株式会社)が良い例になります。

昨年のロンドンオリンピックでは、所属する蟹江美貴さんがアーチェリー
女子団体で銅メダルを獲得し、多くのメディアで取り上げられました。

その際に蟹江さんを雇用しているミキハウスも、その会社がなぜスポーツ
を支援するのかなど好意的なイメージでメディア露出をしています。

これはアーチェリーがマイナーなスポーツで、支援している企業がほぼ
ミキハウスだけなのがこのような結果になったものと思います。

3、障がい者スポーツを支援しよう!

マイナーなスポーツと言えば障がい者スポーツもその範疇に入るかもしれません。

昨年はパラリンピックもあり、その他の障がい者スポーツの報道も増えてきて、
少しずつ障がい者スポーツも身近なスポーツになって来ています。

パラリンピックは今後より一層のメディア露出の機会が増える大会です。

現在、2020年のオリンピック・パラリンピックを東京に招致をしようと
活動をしていますが、その中でもパラリンピックは以前よりも大きなウェート
を占めるようになってきています。

さらに障がい者スポーツに支援をするということは企業イメージの向上にも
つながります。
多くの企業にとっては、現在スポーツを支援する余裕はないと思うかもし
れません。

それはスポンサーになるということは多くの費用が掛かると考えているから
でしょう。

スポンサーのイメージというと、有名なチームのユニフォームに企業名が
入って年間1億円とかそんな費用感だったりするかもしれません。

しかし、マイナーなスポーツであれば数万円、数十万円からスポンサーに
なることもできます。

そしてマイナーなスポーツだからこそ享受できるメリットもあり、場合に
よってはそれは有名なスポーツを支援すること以上の対価として返ってく
る可能性もあります。

ぜひ企業の広報広告、CSR、スポンサーのご担当者の方はマイナーなスポーツ
にも目を向けてスポンサーになっていただければと思います。

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